1984年1月24日、Macintosh(Mac)はデビューした。

モノクロ9inchの画面で、メモリは128KB(!)しかなかったが、その頃のハードウェアで可能な限りに考え抜かれたGUIは、まるで未来から来たコンピュータのようだった。「GUI」自体、Macの登場で一般に知られるようになった言葉といっていい。

少し遅れて日本に入ってきた初代Macを触ってみたときの感触は、今でも覚えている。ファイル管理ソフトFinderでアイコンをダブルクリックしたときのズームアニメーション、MacPaintというお絵描きソフトでマウスをドラッグして画面を範囲選択したときの「蟻の行列」などなど、直感的な表現に、いちいち驚かされた。

海賊旗を掲げて始まった開発、米国での伝説的なコマーシャル(「エイリアン」、「ブレードランナー」を撮ったリドリー・スコットが監督)、本体内部に刻まれた開発チームのサイン、これほど物語にあふれたコンピュータも珍しいのではないか。コンピュータであるとともに、ひとつの文化を作ってきたのだと思う。市場を制することはできなかったが、Macが無かったら、今のパーソナルコンピュータは、ずいぶん違ったかたちになっていただろう。

さんざん「爆弾マーク」に悩まされたが、NeXTの遺伝子も吸収して、今また僕の手元に戻ってきた。

誕生日おめでとう。

Macintosh 128K

初代Mac発表時のCM:

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本年も、よろしくお願いいたします。

2008年はMacに戻った年だった。

ちょっとしたMac個人史

Macは最初の128KBしかメモリのないオリジナルのMacintoshが出たときから、あこがれの対象だった。長い間、店頭のデモ用マシンを触らせてもらったり、学校や知人宅のMacを使わせてもらったりしていた。

何より、その気の利いたGUI、フォントの美しさ、使っていること自体が心地よくなるハードウェアとソフトウェアの設計思想に魅せられた。

自分で買った初めてのMacは、Macintosh SE/30。現在も名機と語り継がれている機種だった。その後、何台か買い替え、System 6System 7System 8.0とバージョンアップしながら、Windows 98が出るまで、自宅ではMacを使い続けた。意地になっていたかもしれない。

そこまで待ち続けると、特に品質、安定性周りの欠点が目立ち始めた。我慢できなくなった。

結局は、約束されていたMac OSの近代化を待ちきれず、Windowsマシンに買い替えることになった。「転向した」と言われてもしかたがない。

Windowsを選ぶ意味の低下

もしかするとデジタル音楽プレイヤーの普及がきっかけかもしれない。デジカメも後押ししたような気もする。自分が家庭用のコンピュータに求めるものが変化してきた。デジタル化した音楽と映像を管理するのが最重要になった。デジタル音楽プレイヤーは、早々にiPodを使い始めたし、たいていのデジカメのインタフェースは汎用USBストレージなのだから、Windowsを使い続ける意味が、どんどん薄れてきた。こうなると、アップルの仕掛けた戦略にはまり込むのは時間の問題だったと思う。

それに加えて、家庭のコンピュータを仕事に使わないこともあって、関数を駆使した表計算や書式に凝った文書作成やら、ようするにMS Officeを必要とすることが滅多にない。レイアウトやマクロに拘らなければ、Open Office.orgNeo Officeで十分。

Gyaoなど動画系サービスでMS IEでないといけない場合はあるが、Web系サービスのほとんどはWindowsである必要性はない。

自宅PCがくたびれてきたのを機に、Macへの乗り換えを考え始めた。

Switch Back to Mac

そして、iMac(Early 2008)が、発表されると、その翌日には最寄りのヨドバシカメラまで買いに走ることになった。Switch Back to Macだ。

90年代と較べ、ハードウェアが一新されているのは当然だが、ソフトウェア、特にMac OS XNextStepの流れを汲んでいる。必要もないのに、付属の開発環境、XCodeをインストールし、NextStep由来のInterface Builderを眺めて、感慨に耽った。

気の利いたGUIとフォントの美しさは、前にも増したようだ。

WindowsマシンからiMacへの移行を乗り越えて、今ではすっかりMac漬けになっている。「信者」と言われても仕方ない。

MTOS: Movable Type オープンソース・プロジェクトがリリースされてから、1ヶ月。ようやく、このブログもアップグレードすることにした。MovableTypeでいえば、バージョン4.1相当になる。

アップグレードの手順をミスしたためか、データベースの更新に一度失敗した。一時は、全データをあきらめることも考えたが、幸い、事前にとってあったバックアップから復旧して、アップグレード完了。

明けましておめでとうございます。1年1回更新となって、ブログと呼んでいいものやら‥

ブログ限界論とかいう言葉がささやかれた2007年でしたが、ようするに、普及すると作り手も読み手も細分化されるということではないかと思っています。―もちろん、スパムブログは論外です―こうした現象に関しては、SF好きの僕には、"ブログの「浸透と拡散」"という記事がしっくり来ました。

もうひとつは、ブログ以外の表現手段を使い分けるようになったということでしょう。はてなブックマークのようなソーシャルブックマークやtwitterなどのミニブログ、それにもちろんSNSなどなど、ブログが果たしてきた役割の一部を受け持つメディアが増えてきたので、「わざわざブログにエントリを書くほどでないな」と感じることが増えたような気がします。

それでも良質のブログは、今までと変わらず刺激を受けますし、ブログにはそうした刺激をやり取りできる可能性が、まだまだあると思っています。

2008年は、ときどきは後ろを振り返りつつ、前を手探りするブログエントリを書きたいものです。

本年もよろしくお願いいたします。

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