2011年10月のツイートを8年後の2019年10月に振り返ります。
ジョブズの訃報
スティーブ・ジョブズが亡くなったのは2011年10月5日のことでした。ジョブズの功績や評伝はいくらでもあるので、あらためて述べるまでもないでしょう。ここでは当時の空気感だけ残しておきます。
人格、個人の記憶と一体化していったネット
ジョブズがきっかけを作ったスマートフォンの普及は、これまでPCの中に閉じていたネットを街中に持ち出し、日常がどっぷりネットの中にある今を作りました。記事そのものはPC時代のネットのあり方に近い掲示板の運営者の主張ですが、2011年ごろには、ごく普通の人たちのアイデンティティーのあり方を変えてしまいました。
「ネットにおける個人は現在、「マネタイズされる実名」か「カオス的な匿名」かに二極化…本来、人格はより多面的なもの…匿名掲示板『4chan』を創設したクリストファー・プールの主張」
匿名性と実名性:「ネット上の人格」を考える|WIRED.jp
スマートフォン越しに見聞きしたネットの情報は、個人の記憶を書き換えているかもしれません。記憶と事実とは限らないストーリーとの関係性の研究が注目されたのも、そうした日常の変化と無縁ではないと思います。この傾向は2019年現在、ますます強まっています。
「この現象について研究した論文が『Science』誌に掲載されている。神経科学者チームは、個人の記憶が、さほど時間が経たないうちから、他者の意見によって変化しうることに着目した」
「社会への同調」で生まれる「ニセの記憶」|WIRED.jp